Z1110 教育相談の研究
『学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい。』
Ⅰ.学校カウンセリングの意義
学校カウンセリングは、不登校、いじめ、非行などの学齢期にある子供の行動が学校の問題としてのみではなく、社会一般の問題として問題視され、子供に対して教育的関わりだけに限らずカウンセリング的な関わりの必要性が強調されたために発展してきた。子供の問題行動は、イド(快楽を求める心)、自我(自分の行動を決定する心)、超自我(理想の姿を求める心)の3者のバランスが崩れることで発生すると考えられている。そして、学校カウンセリングの目的は、人生において誰しもが持つ悩みを解決するのではなく、生徒にみられる非社会的行動や反社会的行動に対して、生徒の自我、超自我に働きかけることにより、イド・自我・超自我のバランスを修復して、精神の安定と人格の完成を促すことが目的である。
カウンセリングには大きく分けて2つの種類があり1つは治療的カウンセリング、もう1つは発達援助的カウンセリングである。学校カウンセリングは後者の発達援助的カウンセリングに属するもので学校カウンセリングはさらに教師...