【HAPPYCAMPUS】時事予想問題 43

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    HAPPYCAMPUS予想時事問題
    ※本レポートの目的は、学習情報共有として提供しております。最近の国際及び日本の重大になっているニュース記事を中心にまとめておきました。是非、ご活用ください。
    【社会】 東通原発「活断層」の評価変わらず 規制委会合
    2012年12月26日 朝日新聞
    東北電力東通原発(青森県)の敷地内にある断層をめぐり、原子力規制委員会は26日、4人の専門家を交えて評価会合を開いた。東北電は問題の断層が活断層である可能性を否定したが、評価会合は根拠が薄いと判断、従来通り活断層の可能性が高いとの見解をまとめることを決めた。来月にも改めて評価会合を開いて報告書を作成、規制委本体に提出する見通しだ。
     専門家らは前回(20日)の評価会合で、活断層の可能性が高いとの見方で一致しており、この日は東北電の反論を聞いた。
     東北電は、地表近くでは地層がずれて活断層のように見えるが、地下深部では岩石のように固まっていると主張し、評価会合に指摘された横にずれた特徴も認められないなどとして活断層説を否定。従来通り、地下の粘土が地下水を吸って急膨張し、ずれを生んだ「膨潤(ぼうじゅん)」という現象で説明できるとした。
     これに対し、専門家らは、(1)活断層の末端では地下深部が固結している場合もある(2)活動度が低い横ずれ断層は地形に明瞭には表れない(3)これほどの規模のずれが膨潤で起きた例は国際的にもほとんどないなどと指摘したが、東北電は明確な再反論ができなかった。
     会合後、規制委の島崎邦彦委員長代理は「敷地内に活断層があると我々は考えている」と明確に述べる一方、東通原発に限らず、敷地内の断層が活断層である可能性が指摘されている原発について、電力会社は今後、その可能性がないことを科学的に示すべきだとの考えを示した。
     東北電は改めて追加調査するとしているが、活断層でないことを証明するのは極めて難しいとみられる。
     今回、規制委が主に調査したのは東通原発の敷地内を南北に走る「F―3」と「F―9」と呼ばれる断層。特にF―3は長さ数キロに及び、原子炉建屋の西約400メートルを通って北側に建設中の東京電力東通原発の敷地内にも達している。評価会合は、ほかにも敷地内に複数の活断層がある可能性を指摘している。
     東通原発がある下北半島で建設中のJパワー大間原発や福島原発事故で建設中断中の東電東通原発でも敷地内に活断層と指摘される地層のずれがある。両社は膨潤と説明しており、これらの原発の再調査や再評価につながる可能性も高い。
    【社会】 遺伝子組み換えサケ「環境に影響ない」 FDAが評価案
    2012年12月22日 朝日新聞
     通常の2倍の速さで成長する遺伝子組み換えサケについて、米食品医薬品局(FDA)が21日、「環境に重大な影響は与えない」とする環境影響評価案を公表した。60日間のパブリックコメント期間を経て、食品として承認するか最終判断する。承認されれば動物では初めてとなる。
     大豆などの遺伝子組み換え品が広く流通する米国でも作物以外の食品の例はなく、消費者団体などから根強い反対がある。FDAは養殖施設から逃げないための封じ込め措置が取られ、仮に逃げても不妊処理されているので自然界で繁殖する可能性はほとんどないと判断した。
     アトランティックサーモンにキングサーモンの成長ホルモン遺伝子などを組み込んだ。開発した米アクアバウンティ・テクノロジーズ社(マサチューセッツ州)によれば、味は野生のサケと変わらないが、養殖の効率が上がり、環境に与える負荷も小さいという。
     FDAは2010年、食品として安全性に問題はないとする評価をまとめているが、予期できない危険や生態系への影響に対して消費者団体や環境保護団体から根強い反対がある。米NGO食品安全センターは「時期尚早で誤った判断だ」とするコメントを発表した。
    【社会】 高校無償化「14年度以降に所得制限」 下村文科相
    2012年12月27日 日本経済新聞
    下村博文文部科学相は27日未明の記者会見で、高校授業料の実質無償化制度について「限られた財源を低所得者のために使えるよう、高所得世帯を対象から外す所得制限を導入する。今の中学3年生は現行制度を前提に進路を考えているので、混乱が生じないよう2014年度以降に行いたい」と述べた。
     自民党は世帯年収700万円以上を対象外とする案を出していた。下村文科相は「基準額は低所得世帯の支援策や経済状況も踏まえて総合的に決める」とした。適用が先送りされている朝鮮学校については「政府全体で判断したい」と述べた。
     いじめ問題への対応は「出席停止制度の活用など、今すぐできる対策を断行する」とした上で、総合対策を盛り込んだいじめ防止対策基本法の策定に取り組む考えを示した。自民党が公約に掲げた幼児教育の無償化は「厚生労働省などと協議し、できるだけ早く実現したい」とした。
     民主党政権が抽出方式に変更した小学6年生と中学3年生を対象とする全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)は、14年度以降に全員参加方式へ戻すとした。民主党政権は全員参加を数年に1度としていた。
     教科書検定基準の見直しについては「(愛国心の育成などを明記した)改正教育基本法が施行されたのに教科書があまり変わっていないという問題意識がある」と述べ、現状や課題を整理した上で判断するとした。道徳教育の教科化も「中央教育審議会で改めて審議したい」と意欲を見せた。
     下村氏は27日午前、文部科学省で田中真紀子前文科相から引き継ぎを受けた。下村氏が「どんなところに視察に行かれましたか」と尋ねると、田中氏は、福島第1原発事故で避難した住民を訪れた際の経験を挙げて「避難者は国の支援を求めているが世代ごとに要望が違う。具体的にできることにすぐ着手することが大事」とアドバイス。さばさばした表情で引き継ぎ書類に署名していた。
    ◆ 用語解説
    ▪ 活断層とは?
    「極めて近き時代まで地殻運動を繰り返した断層であり、今後もなお活動するべき可能性のある断層」を特に活断層(active fault)という。ここでいう「極めて近き時代」とは新生代第四紀を指す。狭義には、「過去数十万年」を指す場合もあるが、これは多くの場合、活断層の認定が断層の変位基準となる地形の形成年代に深く関わることから設定された便宜的なものであって、その曖昧さが指摘されている。別の定義によれば、「現在の応力場の下で地震を起こし得る断層のうちで、断層面が地表まで達しているもの(地表断層)に限る。ただし、伏在断層であっても断層面の上端が地表近く(およそ1km以下の深度)まで達しているものは、何らかの方法で最近の地質時代における活動を確認することができる。したがって、この種の浅部伏在断層は活断層の範疇に含める。」とされる。活断層では地震が過去に繰り返し発生しており、また今後も地震が発生すると考えられているため、活断層の活動度の評価は、そこを震源として発生する地震の予知に役立つと考えられている。
    ▪ 膨潤とは?
    物質が溶媒を吸収してふくらむ現象で,高分子物質の溶解の際にみられることがある。高分子物質は,固体状態ではそれを構成している高分子鎖の間の相互作用が強いが,これを溶媒中に浸すとその高分子鎖の間に溶媒分子が入り込んでゲル状にふくれあがる。ついで溶媒分子にとりかこまれた高分子鎖が1本ずつ離れて溶媒の中に分散し,溶解する(図参照)。高分子物質がその高分子鎖間のところどころで結合した構造(橋架け構造)をもつ場合には,高分子鎖どうしは離れえないので,溶媒中では膨潤はするが溶解はしない。
    ▪ 遺伝子組み換え作物とは?
    遺伝子組換え作物とは遺伝子組換え技術を用いた遺伝的性質の改変によって品種改良等が行われた作物のこと。日本語ではいくつかの表記が混在使用されている状況である。「遺伝子組換作物反対派」は遺伝子組み換え作物、厚生労働省などが遺伝子組換え作物、食品衛生法では組換えDNA技術応用作物、農林水産省では遺伝子組換え農産物などの表記を使うことが多い。英語の genetically modified organism からGM作物、GMOとも呼ばれることがある。ただし、GMOは一般にはトランスジェニック動物なども含む遺伝子組換え生物を指し、作物に限らない。

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