「少子化」の要因と児童に及ぼす影響について述べよ。
はじめに
わが国における人口構造面からみた特徴は、世界のなかでも極めて早いスピードで「少子・高齢化」が進行している点にあって、その影響は多岐に亘っている。
戦後、第一次ベビーブームの時期を過ぎた1955(昭和30)年頃から、合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に生む子どもの平均数)の推移は、急速に低下を始め、1970(昭和50)年頃に安定したものの、現在までに、2003(平成15)年、1.29人、さらに2006年(平成18)年、これまで最低とされた推移を下回る、1.25人となって(朝日新聞6/1,2006)、人口を維持するのに必要な2.08人(人口置換水準)にとどかない数値が続いている。
現在、2005年に史上初めて、総人口減少の社会に突入して、しかしながら、平均寿命は世界一高く、2015年には超高齢化により、4人に1人、2050年には3人に1人が65歳以上という予測からも、今後、すでに進んでいる少子化の実態が社会全体の一人ひとりの営み、生き方についての将来的なビジョンを改めてつくり上げることが急がれる課題となっている。
1,「少子...