日本では、世界でも類を見ない速さで少子高齢化社会が進行しており、今後の日本社会を考えるうえでその解決・対策が急務となっている。そこで本レポートでは、佐世保市の少子高齢化の現状と、それに対する取組みの計画・課題について述べることにする。
日本では、世界でも類を見ない速さで少子高齢化社会が進行しており、今後の日本社会を考えるうえでその解決・対策が急務となっている。そこで本レポートでは、佐世保市の少子高齢化の現状と、それに対する取組みの計画・課題について述べることにする。
まず、少子化対策について述べる。少子化の要因としては、女性の社会進出による晩婚化や結婚率の低下、また出産・育児にかかる経済的な負担などが挙げられる。長崎県の合計特殊出生率は、平成5年あたりから1.7を上回らず横ばい状態が続き、近年も減少を続けている。
県は平成9年、子供のための環境づくりと子育て支援を推進する目的で、「ながさきエンゼルプラン」を策定した。しかし、今年度出された中間報告によれば、全体的な計画の進捗はほぼ計画どおりであるにもかかわらず、市の合計特殊出生率の低下に歯止めはかかっておらず、平成14年には1.48と、過去最低の数値を示している。県ではこれを見直し、現在「スマイルながさき21」を進めている。また、平成15年に制定された「次世代育成支援対策推進法」に基づき、新たに「長崎県行動計画」を策定することになっている。これらの計画は、出生率...