市町村合併には主に3つの目的・手段
市町村合併には主に3つの目的・手段があると思う。1つは、地方分権の推進である。現在では小規模自治体が多く、中央政府に依存せざるを得ない。そこで、市町村合併によって自治体に一定の規模を持たせて自治力を強化する必要がある、というのが政府の言い分である。つまり、地理的・財産的規模を大きくすることであると考えられる。2つ目は、少子高齢化への対策である。具体的には、介護保険制度を破錠させないための対策である。高齢者比率の高い地域に住む人ほど保険料が高くなっていて、このまま高齢化が進めば住民の負担は増加する一方である。そこで、高齢者の多い自治体を別の自治体と合併させることによって、高齢化比率を下げようというのが狙いとなっている。しかし、実際の合併は本当に実現しているだろうかというと、そうでないのが現実である。3つ目は、国・地方の財政の建て直しである。具体的には合併後の役所職員や議員の数を挙げられる。確かに、職員や議員の削減は一定の効果があると思われるが、合併後直ちに不要な人間を解雇することができるという訳では必ずしもなく、短期的にはそれほど大きく改善しないのではないかと考えられる。もう一つ、政策立案コストの低下が挙げられるが、これも主たる仕事である公共サービスの供給コスト削減につながる訳ではなく、それほど大きな効果は期待できない。
「 市町村合併について 」
地方分権の推進が叫ばれている昨今、地方行政の基盤強化や広域的な対応の必要性から、市町村合併に注目が集まっている。今回の平成の大合併でも以前と変わらず、住民投票や意思調査などを行わずに合併に踏み切った市町村があった。合併などの住民の関心が高く生活に大きな変化をもたらしかねない決定においては自治体がメリット・デメリットを含めた情報を広く提供し、例え反対が予想される場合であっても粘り強く説得し住民の理解と協力を得た上での合併でないといけないと思う。また、現時点ではメリットではあるはずのものが、数年後にはデメリットに変わっている可能性もないとは言えない。メリットを十分に生かし、業務の効率化、コストの削減を進めると共により一層の計画的な行政運営が必要である。
市町村合併には主に3つの目的・手段があると思う。1つは、地方分権の推進である。現在では小規模自治体が多く、中央政府に依存せざるを得ない。そこで、市町村合併によって自治体に一定の規模を持たせて自治力を強化する必要がある、というのが政府の言い分である。つまり、地理的・財産的規模を大きくすることであると考えられる。2つ...