資料紹介

ここ数年、「キレイ」の基準は急速に変化している。それに伴い、女性達の美へのアプローチ方法にも劇的な変化が表れた。多くの女性が美しくなりたいと願っている。キレイとは外見だけの美しさだけではなく、内面の美しさも、もちろん大事である。だが、外見・容姿の評価が幅をきかせているこの社会で「少しでもキレイになりたい」「若く見せたい」とまずは外見や容姿の美しさの追求に多くの女性は日々励んでいる。多くの女性誌には必ずといっていいほど、何かしらの美容に関するページがある。近年、生活に関するありとあらゆるものが消費や生産の対象になった。健康や美しさがお金を出せば簡単に手に入るかのような情報がながれ、社会全体がその方向に進みつつある。その具体的な事例として「美容ブーム」が挙げられる。「美容ブーム」という言葉は、最近雑誌やテレビなどでよく聞かれる。近年美に対する女性の意識が年々高まってきている。科学技術や皮膚医学の進歩、即効性をもつ高い機能を持った化粧品、多くの雑誌も美容特集を組み、『ＶＯＣＥ』（講談社）、『美的』（小学館）といった一冊丸ごと美容に関する雑誌も発売されている。最近では、ドクターズコスメやアンチエイジング（老化対策）化粧品、何万円もする超高級クリームなど高機能を謳った製品が数多く登場している。また、化粧品も含めた、美容に対して様々なニーズの高まるなか、新しいもしくは高度な技術を用いた美容法の提案が数多くなされた。その中で、レーザー脱毛、ケミカルピーリングi)、コラーゲン注射など、たった10分でメスを使わない簡単な手術による美容整形、すなわち「プチ整形」が登場した。本格的な手術を必要とせず、ファーストフードのごとく手軽にできるプチ整形の登場により、消えなかったシミはレーザーで消え、あきらめていたシワも注射で解決できる時代が到来した。美容整形は化粧やエステとの間に、簡単には超えられない溝が昔はあったが、最近はその溝がだんだんと縮まり、ほとんどなくなりつつあるのではないだろうか？現代の女性にとって美容整形は美を獲得するための最終手段ではなく、美を得るひとつの手段として存在しているのではないだろうか。

資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

現代の女性と美容整形、プチ整形の魅力
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　高野　英里
目次
はじめに
第一章　現代の美容整形
　　第一節　問題の所在
美容整形の印象
女性の美容整形への関心
仮説
第三章　美容整形の歴史
　　第一節　美容整形とは
ヨーロッパの美容外科の歴史
日本の歴史
第四章　化粧とプチ整形
　　第一節　日本の化粧の歴史
　　第二節　1990年代の化粧の変遷とプチ整形
第五章　美容整形、プチ整形
　　第一節　美容整形とプチ整形の定義
美容整形体験者
プチ整形経験者へのインタビュー
美容整形経験者にとって美容整形、プチ整形とは
二重まぶたのプチ整形体験者Ａ子へのインタビュー
二重まぶたのプチ整形体験者Ｂ子へのインタビュー
考察
美容整形、プチ整形未経験者へのアンケート調査
　　第一節　調査概要
属性
美容整形、プチ整形未体験者の意識調査
考察
第八章　まとめ
はじめに
私は、小学生の頃、雑誌のダイエットの商品広告に興味があった。中学生になって読み始めた女性誌には、ダイエットの他にも美容整形に関...

コメント56件