在監者の人権制限

閲覧数2,011
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員660円 | 非会員792円

    タグ

    憲法法律問題自由目的司法原理理論制度在鑑者投書

    代表キーワード

    憲法

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    <拘置所長が、未決勾留中の者に対して、監獄内の処遇を批判する投書を禁止する措置をとった。この措置は憲法に反しないか。>
    1.本問においては、在監者の人権制限が問題となっている。在監者の人権も憲法上保障されることが原則であり、いかなる根拠に基づき在監者の人権制限は許容されるか。在監者の人権制限は、いわゆる特別な法律関係における人権制約についてのものであり、ここでは特別権力関係論が問題となる。
    (1)特別権力関係論とは、公法上の特別の法律関係によって成立する公権力と国民との特別の法律関係を「特別権力関係」という観念で捉え、そこにおいては①公権力は包括的な支配権を有し、法律の根拠なくして特別権力関係に属する私人を包括的に支配しうる(法治主義の排除)、②公権力は特別権力関係に属する私人に対して、一般国民として有する人権を法律の根拠なくして制限することができる(人権の制限)、③特別権力関係内部における公権力の行使は原則として司法審査に服さない(司法審査の排除)とする理論である。
    (2)しかし、この理論は採ることができないものと解する。わが国の憲法は国民主権原理基づき国会を唯一の立法機関と定め、法...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。