私が痛恨の忘れ物をしたのは、小学六年の水泳記録会のときだった。小学校最後の水泳記録会であり、そして県水泳記録会ということもあって私はかなりの興奮と緊張に達していて、結果のことばかりを常に考えていた。私の小学校はそれほど水泳に関しては盛んではなかったが、六年生が五人、五年生が三人出場することになっていた。その他にも補欠選手たちが二十人近くいたわけだが、そのときに悪夢が起きたのだ。
クロールで50mに出場したのだが、緊張のせいか、着替える途中に激しい尿意におそわれた。出場選手の招集号令があったにもかかわらず、我慢できずに更衣室の近くのトイレに向かった。戻るときに私の学校の先生が私を探していたらしく、私の名前を何度も呼んでいた。急いで戻り、出場に関しての諸説明を聞いた。そのときに私の隣にいた別の学校の生徒がクスクス私をみて笑い始めた。一人が笑うと次々に私の周りの生徒が笑い出し、中には抱腹絶倒の顔をしている生徒もまたいた。キョトンとした顔で見返す私を、同じ学校の生徒が恥ずかしながらも私が下着の上に水着をはいていることを伝えてくれた。水泳記録会とあって水着は競泳用なので、余計に露出部分が大きかった。私は相当恥ずかしくなって、即座にその場所から逃げ出して、急いで更衣室に向かった。途中でトイレに行くからこうなってしまったのだ、と怒りを殺しながら着替えをした。戻るときにはもう諸説明などが終わってしまい、すでに最初の選手たちがスタートラインにいた。三番目だった私は急いで自分のコースに向かった。恥ずかしながらも結果を出すことにだけ集中した。しかし、コースにいくと、すぐにさっき笑っていた生徒たちが私のうわさをしていた。それで集中力がきれたのか、スタートで一度フライングをしてしまい、二回目のスタートではミスをし、時間の配分も間違え、最後にはつかれきってしまい、結果的には四位となってしまった。タイム的には自己ワーストともいえる記録で悔しいという思いで戻ってきた。
私が痛恨の忘れ物をしたのは、小学六年の水泳記録会のときだった。小学校最後の水泳記録会であり、そして県水泳記録会ということもあって私はかなりの興奮と緊張に達していて、結果のことばかりを常に考えていた。私の小学校はそれほど水泳に関しては盛んではなかったが、六年生が五人、五年生が三人出場することになっていた。その他にも補欠選手たちが二十人近くいたわけだが、そのときに悪夢が起きたのだ。
クロールで50mに出場したのだが、緊張のせいか、着替える途中に激しい尿意におそわれた。出場選手の招集号令があったにもかかわらず、我慢できずに更衣室の近くのトイレに向かった。戻るときに私の学校の先生が私を探していたらしく、私の名前を何度も呼んでいた。急いで戻り、出場に関しての諸説明を聞いた。そのときに私の隣にいた別の学校の生徒がクスクス私をみて笑い始めた。一人が笑うと次々に私の周りの生徒が笑い出し、中には抱腹絶倒の顔をしている生徒もまたいた。キョトンとした顔で見返す私を、同じ学校の生徒が恥ずかしながらも私が下着の上に水着をはいていることを伝えてくれた。水泳記録会とあって水着は競泳用なので、余計に露出部分が大きかっ...