銅アンモニア錯イオンの生成

閲覧数10,721
ダウンロード数11
履歴確認

    • ページ数 : 7ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    1.実験目的
    銅 の溶液に過剰のアンモニアを加えて銅アンモニア錯イオン を生成させ、生じた深青色の吸光度を測定し、銅を定量する。

    2.実験理論
    2.1.吸光度分析の原理
    吸光度分析は比色分析とも呼ばれ、定量しようとする物質を発色させてその光吸収を測定する方法である。
    いま、光路bのセルに濃度c溶液を入れ、強さI の単色入射光線を通過させるとIの強さに光になるものとする。

    2.1.1.吸収曲線
    光の波長と各波長における光吸収の関係を示したものを吸収曲線といい、普通横軸に波長(nm)、縦軸に吸光度Aまたは透過率Tをとる。本実験では縦軸に吸光度Aをとった。通常は対照液として、被検成分以外まったく同じ溶液(試薬ブランク)を用いる。

    2.1.2.検量線
    いま式3が成り立つとして、一定のセルを用い、波長幅の狭い光を用いれば は定数とみなせる。ここで、波長幅の狭い光という表現を用いたのは厳密な単色光は得られないからである。
    したがって、一定波長で異なる濃度の標準溶液について吸光度を測定値、濃度と吸光度との関係をプロットすれば直線が得られるはずであり、これを検量線という。
    2.2.光電比色計
    一般に比色計とは、フィルターを用いて波長の選択をして、試料溶液を投下後の光を光電池または光電管に受け電流に変えて増幅しメーター上で透過光の強さ(吸光度)を測定する装置である。光電比色計には6~8枚のフィルターが付属させてあり、使用に際してはその溶液の着色と余色関係にあるフィルターを用いなければならない。これは、一般に物質はその物質の色と余色の関係にある光を吸収するためである。本実験で用いる発色溶液は青色であるから、黄色〜赤色のフィルターを用いたときに吸収極大になるはずである。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1.実験目的
    銅 の溶液に過剰のアンモニアを加えて銅アンモニア錯イオン を生成させ、生じた深青色の吸光度を測定し、銅を定量する。
    2.実験理論
    2.1.吸光度分析の原理
    吸光度分析は比色分析とも呼ばれ、定量しようとする物質を発色させてその光吸収を測定する方法である。
    いま、光路bのセルに濃度c溶液を入れ、強さI の単色入射光線を通過させるとIの強さに光になるものとする。セル内の光路に沿った任意の位置 における光の強さをI’とし、その場所における光の強さの現象割合がI’に比例し、その比例定数を として整理すると、
     
                         式1
    となる。式1はI の強さの光が溶液中を通過するに際して、光の強さIは溶液層の厚さbの増加に伴い、指数関数的に減少することを示しており、この関係をランベールの法則という。
    ここで、今度は溶液層の厚さは一定で、溶液濃度cが変化する場合を考えると、比例定数を として、
                              式2
    が得られる。式2で得られる関係をベールの法則という。
    吸光度分析は以上のランベールの...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。