「今日の子供の教育問題と教育福祉の役割について」
教育と福祉
今日の学校教育の現場は、多様な問題を抱えており、教育福祉による援助の手が差し伸べられる必要に迫られている。
教育とは子供が自分の力で物事を成し遂げ、社会の一員としての役割を十分に果たすことができるように、必要な訓練を行うことであり、人間の形成に大きな影響力を持っている。しかし、人間形成に働く大きな力は教育のみではなく、社会環境と、どのような社会生活を営んでいるかということも視野に入れなければならない。
一方、福祉とは健康で文化的な生活を営むための社会的な条件・基盤及びそれを作る営みのことである。つまり、国民自らの生活をより健康で文化的なものにしていく力量を蓄え大きくしていくという人間形成に対して意図的に働きかける機能を福祉の仕事はもたざるを得ない。
このようなことから、必然的に教育は福祉との関わりを持っているといえる。教育と福祉は、それぞれの本来的な機能を発展させることによって、教育は福祉的機能を、福祉は教育的機能をより豊かにしなければならない。また、それぞれの本来的な独自の価値を発展させ曖昧にすることなく、両者を統...