フェアトレードは「公正貿易」とも呼ばれ、コーヒーや紅茶、バナナなどを生産する途上国の貧しい小農家や農園労働者を支援するために始められた。産品の相場価格が下がると、彼らは再生産の費用さえまかなえなくなってしまう。そこで最低買取価格を保証したり、一定割合の奨励金を加えた買取価格を設定することで、彼らが持続的・計画的に生活できるようにしようというものである。買い取り価格には、単に再生産に必要な分だけでなく、生産者の「将来に対する投資」のための分が含まれていて、彼らは得た利益や奨励金を学校や水道建設などの基金に充て、自身の手で社会の発展や生活の向上を図っていくことができるのである。
フェアトレードは、1960年代に人道的側面の強い運動としてヨーロッパで始まったもので、NGOの人々が途上国の産品を買ってきて自国の「第三世界ショップ」などで売る形で広まった。その後一般のマーケットにも販路を広げようと、1989年にオランダでラベル運動を開始。これはフェアトレードの認証基準を作り、その基準のもとに生産された商品にロゴをつけようという運動である。現在このラベル運動は世界各国に広まっており、日本を含む19ヶ国のラベル組織を束ねるFLO(Fairtrade Labelling Organizations International)が国際的な認定基準の設定、監査、保証の働きをしている。
一般の消費者がプラスアルファを払って支援するわけだから、その分が労働者に確実に行き渡るシステムが必要となる。そのため生産者、貿易業者、販売業者にも登録してもらい、運営状況の定期的な監査を行う形になっている。生産者には、組合の運営に民主性と透明性がある、利益の一部が組合に積み立てられ設備投資に使われるなど、一定の基準を満たすよう求めている。
「フェアトレードの現状」
今回私は授業でも取り上げられたフェアトレードについて考察していきたいと思う。
フェアトレードは「公正貿易」とも呼ばれ、コーヒーや紅茶、バナナなどを生産する途上国の貧しい小農家や農園労働者を支援するために始められた。産品の相場価格が下がると、彼らは再生産の費用さえまかなえなくなってしまう。そこで最低買取価格を保証したり、一定割合の奨励金を加えた買取価格を設定することで、彼らが持続的・計画的に生活できるようにしようというものである。買い取り価格には、単に再生産に必要な分だけでなく、生産者の「将来に対する投資」のための分が含まれていて、彼らは得た利益や奨励金を学校や水道建設などの基金に充て、自身の手で社会の発展や生活の向上を図っていくことができるのである。 フェアトレードは、1960年代に人道的側面の強い運動としてヨーロッパで始まったもので、NGOの人々が途上国の産品を買ってきて自国の「第三世界ショップ」などで売る形で広まった。その後一般のマーケットにも販路を広げようと、1989年にオランダでラベル運動を開始。これはフェアトレードの認証基準を作り...