東洋と西洋の演劇表現の違いについて

閲覧数5,065
ダウンロード数9
履歴確認

    • ページ数 : 8ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    歌舞伎は伝統的な東洋の演劇の一つであるが、西洋演劇が具象的(representational)な演劇であるとすれば東洋の歌舞伎は表象的(presentational)な演劇であるとされている。また伝統的な東洋の演劇として忘れてはならない京劇も表象的(presentational)な演劇に分類されると考えられている。

    なぜ東西でこの様な特徴が表れたのか、そしてそれがどの様なものなのか考えてみたい。

    まず演劇の誕生とはどんなものだったのだろうか。

     西洋では、古代ギリシャで自然神ディオ二ソスに感謝し、その徳をたたえる円舞合唱隊と対話する「合唱指揮者」を俳優の起源としている。日本においては記紀の中で岩戸に隠れ世界を暗闇にしてしまったアマテラスを外へ導く為に、アメノウズメノミコトが岩の前で他の神達が笑ってしまう程、滑稽に踊って見せたという話がある。すなわち太陽崇拝の祈祷舞踊であり、これが日本での俳優の根源とされている。また中国でも古代、歌舞や滑稽な諧謔戯言で主に仕える祭司がおり、これを俳優の起源とする説がある。よって東西問わず、起源には神事的要素が関連していたと考えられる。

    また「俳優...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。