当初、私は保護監察官という職業がどんなものなのか、どんな働きをしているのかわかっていなかった。今までの講義の中や、テレビのドキュメンタリー番組やドラマの中で何度か目にした覚えはあるものの、実際のところはよくわかっていなかったのである。今回、関東地方更生保護委員会というところから、辻先生がおいでになり、講義をしてくださったことは、そんな私にとてもよい勉強の機会になった。
私は、保護監察官の仕事とは、少年院や刑務所から出所、もしくは仮釈放された加害者とのみ、関係しているのだと思っていた。そのため、講義のテーマが「保護の現場における犯罪被害者への対応」となっているのをみて、疑問に思った。しかし、話を聞いているうちに、なぜテーマが犯罪被害者への対応となっているのか、わずかながらわかったような気がする。
辻先生のお話の中で、犯罪被害者からの問い合わせで多いのは、出所や仮釈放の日についてと、加害者の帰住予定地についてだという話があった。また、テレビや新聞などでも加害者がいつ刑務所や少年院から出てくるのか、そしてどこに住むのかはとても気になるといった報道記事を見かけたことがある。犯罪被害者にとって、その事件はいつまでたっても忘れることのできないものであり、加害者が出所したらまたやられるのではないか、仕返しされるのではないかといった恐怖は、常に離れないものなのだと思う。特に、以前の講義で習った性犯罪においては、そういった恐怖が大きいのではないかと思う。そういった恐怖を拭い去ることはできないものの、被害者からの問い合わせに対し更生保護機関がある程度の情報を開示することで、恐怖から逃れられる糸口となるのではないだろうか。
保護監察官について。
当初、私は保護監察官という職業がどんなものなのか、どんな働きをしているのかわかっていなかった。今までの講義の中や、テレビのドキュメンタリー番組やドラマの中で何度か目にした覚えはあるものの、実際のところはよくわかっていなかったのである。今回、関東地方更生保護委員会というところから、辻先生がおいでになり、講義をしてくださったことは、そんな私にとてもよい勉強の機会になった。
私は、保護監察官の仕事とは、少年院や刑務所から出所、もしくは仮釈放された加害者とのみ、関係しているのだと思っていた。そのため、講義のテーマが「保護の現場における犯罪被害者への対応」となっているのをみて、疑問...