< 3軸制御ロボット >
1.目的
近年では、コンピュータの普及によりコンピュータを使っての制御が不可欠なものとなっている。その一例として3軸制御ロボットを取り上げる。このロボットはX軸、Y軸、Z軸を持ち、3軸方向に作動するアームとマグネットにより開閉するハンドから構成され、コンピュータの入力に応じて物体の運搬・工作加工・センシングなどを行うことが出来る。今回はこの3軸制御ロボットを用いて、アクチュエータ、アクチュエータを駆動するドライブ回路、外部の情報を取り込むセンサ回路、簡単なコマンド指示で複雑な動作を可能にする制御ソフトウェアなどのロボットの構造の理解および、目的の作業を実行させるプログラミングの学習を行う。
2.原理
2.1 ロボットの定義
現時点でのロボットの定義は「3次元空間において、自由度の高い多様な動作を行うことができる機能を有するもの」となっている。現状の産業用ロボットは、人間の上肢の動作に類似した多用な動作機能を有するもの、もしくはこれに感覚機能や認知機能を付加し、自立的に行動できるものである。
2.2 駆動原理
2.2.1 直角座標ロボット
3軸制御ロボットは、指導書図1の直角座標ロボットであり、前後・左右・上下に互いに直交する3本の軸方向の動きを組み合わせハンドの位置を決定する産業用ロボットである。送りねじ、プーリとベルト、ラックとピニオン、油圧シリンダなど1次元位置決め機構を組み合わせ、図1のように3軸(X,Y,Z)を直交する方向に配置し、3次元空間の任意の位置で作業できるようにしている。一般的に簡単な作業を行うような目的に多く使用される。
2.2.2 教示
教示とは、産業用ロボットに作業の手順や作業位置などを教え込むことで、プレイバックロボットや数値制御ロボットに対して行われる。直接教示方式はプレイバックロボットに対する教示方法で、人間がロボットの手を直接動かして教示し、これを記憶させ再生する。プログラミング方式は数値制御ロボットに対する教示方法で、プログラミング言語を使って動作を記述する。
2.2.3 位置指示方式
ハンドの位置を座標で指定する方法には、絶対座標方式と相対座標方式の2つがある。前者はすべての位置を表すときに、常に座標の原点からの距離で表す方式である。
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後者はいくつかの点の座標(位置)を順に表すとき、その前の点からの(各軸方向の)変位で表す方式である。
3.実験方法
3.1 手動操作
1)コントローラの背面にある[XYロボット]コネクタに、ロボットのコネクタを差し込む。
2)電源コードを差し込む。
3)コントローラの背面の電源スイッチをONにする。
4)コントローラの操作パネルをMANにセットし、X+/-、Y+/-、Z+/-、およびHANDの各スイッチ操作によりロボットを操作させ、動作確認する。
5)各スイッチの操作方法を理解した後で、物体(消しゴム)をXY平面のA点に置き、ロボットを手動操作して、物体をA点からB点までと、B点からA点までの移動をさせる。
3.2 コマンドによる制御
1)コントローラのコントロール操作パネルの電源をOFFにし、コントローラの「RS-232C」コネクタを利用しコンピュータと接続する。
2)コンピュータの電源を入れた直後に指定のフロッピーを挿入する。
3)load“RZ-1”とタイプし、リターンキーを押す。
4) コントローラの操作パネルをAUTOにセットし、電源スイッチをONにする。
5) runとタイプしリターンキーを押すと、
< 3軸制御ロボット >
1.目的
近年では、コンピュータの普及によりコンピュータを使っての制御が不可欠なものとなっている。その一例として3軸制御ロボットを取り上げる。このロボットはX軸、Y軸、Z軸を持ち、3軸方向に作動するアームとマグネットにより開閉するハンドから構成され、コンピュータの入力に応じて物体の運搬・工作加工・センシングなどを行うことが出来る。今回はこの3軸制御ロボットを用いて、アクチュエータ、アクチュエータを駆動するドライブ回路、外部の情報を取り込むセンサ回路、簡単なコマンド指示で複雑な動作を可能にする制御ソフトウェアなどのロボットの構造の理解および、目的の作業を実行させるプログラミングの学習を行う。
2.原理
2.1 ロボットの定義
現時点でのロボットの定義は「3次元空間において、自由度の高い多様な動作を行うことができる機能を有するもの」となっている。現状の産業用ロボットは、人間の上肢の動作に類似した多用な動作機能を有するもの、もしくはこれに感覚機能や認知機能を付加し、自立的に行動できるものである。
2.2 駆動原理
2.2.1 直角座標ロ...