日本政治再生へ向けての私論−「リーダーシップ」と「住民運動」という観点から−

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    資料紹介

    1、はじめに
     12月5日、読売新聞ホームページにて興味深い記事を目にした。日本経団連の奥田碩会長は、5日の記者会見で、最近の株高も関連して「日本全体がバブル期のような雰囲気を持ってきた。」と述べ、さらに、「日本全体の拝金主義的傾向」を指摘し、「前回のバブルの轍を踏まないように国民全体が行動しなければならない。」と警告している(注1)。1990年のバブル経済の崩壊後、日本は平成不況という出口の見えないトンネルに迷い込んで久しい。けれども、ようやく今、良くも悪くも変革の時期を迎えているのではないだろうか。現在、我々に必要なものは何か。我々に求められているものは何か。「リーダーシップ」「住民運動」の2つのキーワードに焦点を当てて考察したい。
    2、今、求められる「リーダーシップ」
     「リーダーシップ」という言葉には明確な定義が存在しないように思われる。「集団の方向性を定め動かすこと」だろうか。「人にモチベーションを与え目的を実行させること」だろうか。マイケル・ユシーム氏は「リーダーシップとは結果を変える行為だ」と述べている。ユシーム氏いわく、「リーダーシップは必然的に、失敗した戦略の方向転換や、弱体化した組織の改革といった問題が生じたさいに求められるものだ」と(注2)。ならば、政治的にも経済的にも過渡期を迎えている今日ほど、リーダーシップを希求している時代はないだろう。しかし、リーダーシップは、その類型も様々である。そのスタイルは固定されるものではなく、政治社会の状況に応じて適応されるべきものなのである。
     では、今日の日本にはどのようなリーダーが相応しいか。それについて考える前に、現在の日本のリーダー・小泉純一郎首相について触れておきたい。平成13年に就任した小泉首相の人気ぶりには目を見張るものがあった。その支持率は戦後最大とも言われている。

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     1、はじめに
    12月5日、読売新聞ホームページにて興味深い記事を目にした。日本経団連の奥田碩会長は、5日の記者会見で、最近の株高も関連して「日本全体がバブル期のような雰囲気を持ってきた。」と述べ、さらに、「日本全体の拝金主義的傾向」を指摘し、「前回のバブルの轍を踏まないように国民全体が行動しなければならない。」と警告している(注1)。1990年のバブル経済の崩壊後、日本は平成不況という出口の見えないトンネルに迷い込んで久しい。けれども、ようやく今、良くも悪くも変革の時期を迎えているのではないだろうか。現在、我々に必要なものは何か。我々に求められているものは何か。「リーダーシップ」「住民運動」の2つのキーワードに焦点を当てて考察したい。
     2、今、求められる「リーダーシップ」
    「リーダーシップ」という言葉には明確な定義が存在しないように思われる。「集団の方向性を定め動かすこと」だろうか。「人にモチベーションを与え目的を実行させること」だろうか。マイケル・ユシーム氏は「リーダーシップとは結果を変える行為だ」と述べている。ユシーム氏いわく、「リーダーシップは必然的に、失敗した戦略の方向転換...

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