学習理論は二つの主な立場に分類する事が出来る。一つは行動主義心理学に基づく「刺激―反応説」であり、もう一つは認知心理学に基づく「認知説」の立場である。反応説とは、生徒が環境刺激に対して新しい反応を学ぶ事を学習と考える立場であり、一定の刺激と一定の反応との直接的な結合で学習を問題とする。これに対し認知説は、環境刺激が持つ構造やそれが持つ要素の内的関係を認知する事が学習の重要な要因であると考える立場である。
刺激―反応説は学習の成立に必須の要因は、一定の反応を生じさせる為に一定の刺激を与える事ではなく、むしろ反応の結果に対する励ましや報酬などの強化であり、どのような反応に対してどの様な強化を与えるかによって好ましい行動を習慣化し学習を成立させる事が出来るとしたのである。ここで重要な事は、学習者自身が環境に働きかけるという、学習者の能動性が重要な意味を持っている事と、学習者が期待される反応を示すと、その反応の直後にその反応を強化する強化刺激が随伴しているという仕組みであるとし、学習は刺激と反応との関係の変化・・・
問)行動主義と認知主義が学習をどのようにとらえているか、その相違について論述せよ。
学習理論は二つの主な立場に分類する事が出来る。一つは行動主義心理学に基づく「刺激―反応説」であり、もう一つは認知心理学に基づく「認知説」の立場である。反応説とは、生徒が環境刺激に対して新しい反応を学ぶ事を学習と考える立場であり、一定の刺激と一定の反応との直接的な結合で学習を問題とする。これに対し認知説は、環境刺激が持つ構造やそれが持つ要素の内的関係を認知する事が学習の重要な要因であると考える立場である。
刺激―反応説は学習の成立に必須の要因は、一定の反応を生じさせる為に一定の刺激を与える事ではなく、むしろ反...