【0】はじめに
遺伝的アルゴリズムの利点・弱点について考察したのち、レイアウト問題を遺伝的アルゴリズムで解くときの意義・利点について述べる。
【1】遺伝的アルゴリズムの利点について
遺伝的アルゴリズムはランダムサーチと最急勾配法(山登り法)の長所を併せ持つアルゴリズムだと思う。突然変異や交叉などにより、探索する解空間が局所解付近に収束しにくい(しかけたとしても抜け出せる)という点はランダムサーチの利点であると言えるし、全解空間を探索することなく最良解を発見することが出来るという利点は最急勾配法(山登り法)の利点であると言える。以上より遺伝的アルゴリズムは「解空間構造が不明であり、決定的な優れた解法が発見されておらず、また全探索が不可能と考えられるほど広大な解空間を持つ問題に対して、実用時間内に比較的優れた解を求めることができる」という利点をもつといえよう。
生産システム レポート
課題:「レイアウト問題を遺伝的アルゴリズムで解くときの意義・利点ついてのべよ」
はじめに
遺伝的アルゴリズムの利点・弱点について考察したのち、レイアウト問題を遺伝的アルゴリズムで解くときの意義・利点について述べる。
遺伝的アルゴリズムの利点について
遺伝的アルゴリズムはランダムサーチと最急勾配法(山登り法)の長所を併せ持つアルゴリズムだと思う。突然変異や交叉などにより、探索する解空間が局所解付近に収束しにくい(しかけたとしても抜け出せる)という点はランダムサーチの利点であると言えるし、全解空間を探索することなく最良解を発見することが出来るという利点は最急勾配法(山登り法)の利点であると言える。以上より遺伝的アルゴリズムは「解空間構造が不明であり、決定的な優れた解法が発見されておらず、また全探索が不可能と考えられるほど広大な解空間を持つ問題に対して、実用時間内に比較的優れた解を求めることができる」という利点をもつといえよう。
【2】遺伝的アルゴリズムの弱点について 遺伝的アルゴリズムの欠点は大きく分けて2つある。一点目は必ず最適解を求めなくてはならないという場合には使えないという点である。二点目は個体数、交叉、突然変異の確率などのパラメータやコーディングの一般的手法が確立されておらず、問題に対する一般的な規範がない点である。
【3】 レイアウト問題を遺伝的アルゴリズムで解く意義・利点 レイアウト問題は物理的な強い制約だけでなく利用しやすさや見栄えなどに関するあいまいな弱い制約を扱う必要があるため、その探索空間は膨大である(そして解空間構造も不明であることが多い)。そのため最適性を保障できる場合は少ないので、最適解ではなく最良解を得るのを目標とすることとなる。現在ヒューリスティックな手法が多くを占めているように、決定的なすぐれた解放がまだ発見されていない分野である。以上よりレイアウト問題は「解空間構造が不明であり、決定的な優れた解法が発見されておらず、また全探索が不可能と考えられるほど広大な解空間を持つ問題」であるため遺伝的アルゴリズムの利点が活かせる。さらに最適解を求める必要はないという点で遺伝的アルゴリズムの弱点が気にならない為、レイアウト問題は遺伝的アルゴリズムで解く意義は大きいと言える。突然変異や交叉やバイナリーコーディングなど通常のままではレイアウト問題に不向きな部分もあるが、それぞれ交換、部分写像交叉、パス表現の利用などで対応出来るので問題ないと思われる。