本レポートでは、まず、アダム・スミスの『道徳感情論』の「同感」という考え方について考察する。
道徳感情論とは、アダム・スミスがグラズゴウ大学で道徳哲学(moral philosop hy)の教授として、1752年以降行ってきた講義のうちの論理学に関する部分を集大成させたものである。アダム・スミス(Smith Adam 1723-1790)は、イギリスのスコットランド生まれの経済学者、哲学者(論理学者)で、経済学の始祖とも言われている人物である。
そのスミスが書いた『道徳感情論』という書物の中で、一部スミスは基本的な問題感心を取り上げているが、この部分は、現代の我々の日常生活にも非常に浅く広く関係していると思われたので、本レポートで、その一部、道徳感情論の中の「同感」という人間の感情はどのように人間の中に生まれていくのかという興味深い人間の感情的一面観察を、スミスの見解の変動という点に主眼をおきながらまとめたい。
スミスは、各個人が自己中心的な考え方や、それに基づく行動を行う時、見知らぬ他人がその考え方やそれに基づく行動に対して同感するには、その各個人が自分で自分の感情をある程度、各個人の最適な水準に保ちあう事によって社会は成り立ち、動いていくと考えた。
アダム・スミスの道徳感情論と経済的思想
1.
本レポートでは、まず、アダム・スミスの『道徳感情論』の「同感」という考え方につ
いて考察する。
道徳感情論とは、アダム・スミスがグラズゴウ大学で道徳哲学(moral philosop hy) の教
授として、1752 年以降行ってきた講義のうちの論理学に関する部分を集大成させたもので
ある。アダム・スミス(Smith Adam 1723-1790)は、イギリスのスコットランド生まれの経
済学者、哲学者(論理学者)で、経済学の始祖とも言われている人物である。
そのスミスが書いた『道徳感情論』という書物の中で、一部スミスは基本的な問題感心
を取り上げているが、この部分は、現代の我々の日常生活にも非常に浅く広く関係してい
ると思われたので、本レポートで、その一部、道徳感情論の中の「同感」という人間の感
情はどのように人間の中に生まれていくのかという興味深い人間の感情的一面観察を、ス
ミスの見解の変動という点に主眼をおきながらまとめたい。
スミスは、各個人が自己中心的な考え方や、それに基づく行動を行う時、見知らぬ他人
がその考え方やそれに...