ゲンタマイシン(GM)
1.ゲンタマイシンはどのような薬物か
アミドグリコシド系に属する抗生物質。
緑膿菌を含むグラム陰性菌に対して強い抗菌力を示し、臨床的に重要な役割を果たし、アミノグリコシド系抗生物質の基準薬として位置づけられている。
構造式
硫酸ゲンタマイシンC1;R1=CH3
R2=NHCH3 分子量=477(C21H43N5O7・χH2SO4)
硫酸ゲンタマイシンC2;R1=CH3
R2=NH2 分子量=463(C20H41N5O7・χH2SO4)
硫酸ゲンタマイシンC3;R1=H
R2=NH2 分子量=449(C19H39N5O7・χH2SO4)
*分子量は遊離塩基
物理化学的性質
1)外観 白色~淡黄白色の粉末
2)溶解性 水に溶けやすく、エタノール(95)またはジエチルエーテルにはほとんど溶けない。
3)吸湿性 本品は吸湿性であり、原体の含湿度は保存時の相対温度の上昇に伴い増加する。
4)融点、沸点、凝固点 該当資料なし
5)酸塩基解離定数 該当資料なし
6)分配係数 該当資料なし
7)その他の主な示性値 旋光度[α]D25 :+107~+121°
薬理作用
殺菌作用。
黄色ぶどう球菌、緑膿菌を含むグラム陰性桿菌にすぐれた抗菌力を示し、フラジオマイシンやカナマイシンなどの、他のアミノグリコシド系抗生物質との交差耐性菌の出現頻度が低い。
作用機序
細菌の蛋白質合成阻害。
効能・効果・適応症
[注射用]本薬に感性のある緑膿菌、変形菌、セラチアによる次の感染症及びぶどう球菌、大腸菌、クレブシエラ、エンテロバクターのうちカナマイシンを含む多剤耐性菌で、本薬感性菌による次の感染症:敗血症、創傷・熱傷及び手術後の二次感染、肺炎、腹膜炎、腎盂腎炎、膀胱炎、中耳炎。
一日80~120mg(力価)を2~3回に分けて筋注または30分~2時間かけて点滴静注する。小児の場合は1回0.4~0.8mg(力価)/kgを1日2~3回に分けて筋注する。年齢、症状に応じて適宜増減する。
[外皮用]緑膿菌、変形菌、ぶどう球菌、大腸菌、クレブシエラ、エンテロバクターれんさ球菌による次の感染症:膿痂疹、湿疹及び類症、痤瘡、皮膚潰瘍などの二次感染の治療。
1日1~数回塗布するか、あるいはガーゼなどに延ばしたものを貼る。
[点眼液]ぶどう球菌、溶血れんさ球菌、肺炎球菌、緑膿菌、へモルフィス属(インフルエンザ菌、コッホ・ウィークス菌)による次の感染症:眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、角膜炎。
1回1~2滴、1日3~4回点眼する。
副作用
[注射用]
[外皮用]まれに発疹が現れることがあり、長期連用により腎障害、難聴が現れる可能性がある。
[点眼液]ときにアレルギー性結膜炎、アレルギー性眼瞼炎。また、まれに接触皮膚炎などが現れることがあり、眼においてまれに結膜浮腫、ときに刺激感、疼痛、かゆみ、充血、羞明、異物感などが現れることがある。
有効治療濃度域
ピーク濃度として9μg/mL、トラフ濃度として0.6μg/mLとした。
*ピーク濃度、トラフ濃度を設定する理由は?
安全性の目安から最高血中濃度は12μg/mL以上になってはいけないのでそれより低い値を有効治療濃度のピークとする必要がある。また、最低血中濃度は2μg/mL以下に設定されているので、それより低い濃度をトラフ値として設定する必要がある。
なお、血中薬物濃度が2μg/mL以下にならないうちに続けて投与
ゲンタマイシン(GM)
1.ゲンタマイシンはどのような薬物か
アミドグリコシド系に属する抗生物質。
緑膿菌を含むグラム陰性菌に対して強い抗菌力を示し、臨床的に重要な役割を果たし、アミノグリコシド系抗生物質の基準薬として位置づけられている。
構造式
硫酸ゲンタマイシンC1;R1=CH3
R2=NHCH3 分子量=477(C21H43N5O7・χH2SO4)
硫酸ゲンタマイシンC2;R1=CH3
R2=NH2 分子量=463(C20H41N5O7・χH2SO4)
硫酸ゲンタマイシンC3;R1=H
R2=NH2 分子量=449(C19H39N5O7・χH2SO4)
*分子量は遊離塩基
物理化学的性質
1)外観 白色~淡黄白色の粉末
2)溶解性 水に溶けやすく、エタノール(95)またはジエチルエーテルにはほとんど溶けない。
3)吸湿性 本品は吸湿性であり、原体の含湿度は保存時の相対温度の上昇に伴い増加する。
4)融点、沸点、凝固点 該当資料なし
5)酸塩基解離定数 該当資料なし
6)分配係...