『Basic現代財政学』

閲覧数2,417
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    1 世界銀行・IMFと経済協力
    ブレトンウッズ協定(1994年)によって世界銀行とIMFが設立。
    設立当初の目的
    世界銀行・・戦後復興と開発援助。
    IMF・・・固定相場制維持の資金援助と国際収支の均衡化支援。
     その後の国際経済変化の下、両機関は途上国への融資、構造調整へと業務分野をシフト。
     世界銀行は運営においてアメリカの影響を強く受けてきたので、アメリカのベトナム戦争敗北での経験より、経済開発中心の近代化からベーシック・ヒューマン・ニーズ(BHN)へ と援助政策の変更を採用。
     1979年の構造調整融資の導入により、国際収支の改善を支援する経済構造調整のための「ノン・プロジェクト援助」の開始。
    このことにより、IMFと共通の業務分野をもつこととなった。
     世界銀行の構造調整融資は新古典派経済理論に立脚したアプローチによるので、その融資の条件が途上国貧困層の生活条件を悪化させたと指摘されている。また、途上国が先進国より経済協力を得る場合に、世界銀行やIMFの審査・勧告を受け入れざるをえないので、現在の制度上の問題がある。
     BHNは後景に押しやられたかにみえたが、1990年以降『人間開発報告』により重要性のアピールがなされた。
    2 政策協調
    (1)政策協調の枠組み
    協調的為替政策、財政金融政策、経済構造調整:1970年代以降
    IMF体制下では各国の恣意的な為替コントロールを排除し、固定相場制の維持が義務。
    アメリカはドルと金の交換を確約、これによりドルを基軸通貨とする固定相場制が形成。
    通貨価値変動要因の国際収支不均衡が、基礎的不均衡の場合にのみ為替レート変更を認め、一時的不均衡の場合はIMFより各国に融資。また、その

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1 世界銀行・IMFと経済協力
    ブレトンウッズ協定(1994年)によって世界銀行とIMFが設立。
    設立当初の目的
       世界銀行・・戦後復興と開発援助。
    IMF・・・固定相場制維持の資金援助と国際収支の均衡化支援。
     その後の国際経済変化の下、両機関は途上国への融資、構造調整へと業務分野をシフト。
     世界銀行は運営においてアメリカの影響を強く受けてきたので、アメリカのベトナム戦争敗北での経験より、経済開発中心の近代化からベーシック・ヒューマン・ニーズ(BHN)へ と援助政策の変更を採用。
     1979年の構造調整融資の導入により、国際収支の改善を支援する経済構造調整のための「ノン・プロジェクト援助」の開始。
     このことにより、IMFと共通の業務分野をもつこととなった。
     世界銀行の構造調整融資は新古典派経済理論に立脚したアプローチによるので、その融資の条件が途上国貧困層の生活条件を悪化させたと指摘されている。また、途上国が先進国より経済協力を得る場合に、世界銀行やIMFの審査・勧告を受け入れざるをえないので、現在の制度上の問題がある。
     BHNは後景に押しやられたかにみえたが、1990年...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。