「中学校または高校における学芸的行事および、勤労生産・奉仕的行事の行事名をそれぞれ一つずつ挙げ、自分が学級担任なら、生徒にそれらの行事への取組みについて、どのように指導し、働きかけていくかを、実践の場を想定して、具体的に記述せよ。」
本稿では、各行事を社会福祉施設という場を借りて実践することとし、その内容を具体的に述べる。
勤労生産・奉仕的行事では、軽度の老人ホーム等の施設との連携で、施設内業務を手伝うという体験をしてもらう。高齢化社会は、生徒達が将来対峙する現実であり、その最前線での活動は教科学習からは得難い勉強や発見が出来る。まずは施設の機能を細かく理解し、施設内で手伝う仕事をグループごとに割り当てさせる。多種多様な仕事があり、ひたすら布巾を洗う者や掃除をする者、外出に付き添う者、各部屋を巡回してお喋りをしてコミュニケーションをはかる(実は利用者への“問診活動”でもある)者もいる。さて、生徒には大人とのコミュニケーションが苦手な者もいる。そんな時「あなたは人と接する事が苦手だから『お喋り』のグループに入って頑張ってみなさい」といった強制をしない。まずは生徒の自発性に任せる。「...