「地球温暖化」という言葉を日常的に耳にするようになって久しい。専門家は随分前から地球環境への警鐘を鳴らしてきたが、一般の人々の地球環境への関心の度合いはまちまちで、必ずしも高いとは言えない。ところが、個々の関心はどうあれ、地球環境は全ての生物に対して多大な影響を及ぼす。我々一人一人の行動も、多少なりとも地球環境への影響力を持っている。つまり、我々は個々に地球環境に対する責任を負う必要があるという事なのだ。
絶滅危機種を保護するための「ワシントン条約」、化学物質に関する取り扱いを規定した「ロッテルダム条約」など地球環境を保護するための世界的な取り決めは数多いが、今回私は「京都議定書」に焦点をあてたいと思う。「地球温暖化」を防止する為の国際的取り決めである「京都議定書」は、1997年12月に京都で開催された国連機構変動枠組み条約第3回締約国会議(COP 3)で採択された。1997年当時には、京都で世界的会議が開かれるということで連日マスメディアにとりあげられていた為、「京都議定書」という名前を知っている人は多いだろう。だが、「京都議定書」のもつ意義や成立背景を理解している人は少ないのではないだろうか。理由の一つとして、京都議定書に関する一般大衆が理解しやすい書物がないことがあげられる。そこで、特に専門知識を持たない人でも「京都議定書」について理解できるような解説書を作りたいと思う。
日本が議長国としての役割を担い、世界の注目を集めながら採択された「京都議定書」の内容に関しては、日本人として関心を持ち、また1990年比で温室効果ガス排出量を6%削減するという目標値を達成するために、草の根レベルから何らかの取り組みをする必要があるのではないだろうか。「京都議定書」の掲げる目標数値は、地球環境を考えると十分な数値とは言えないだろう。
はじめに
「地球温暖化」という言葉を日常的に耳にするようになって久しい。専門家は随分前から地球環境への警鐘を鳴らしてきたが、一般の人々の地球環境への関心の度合いはまちまちで、必ずしも高いとは言えない。ところが、個々の関心はどうあれ、地球環境は全ての生物に対して多大な影響を及ぼす。我々一人一人の行動も、多少なりとも地球環境への影響力を持っている。つまり、我々は個々に地球環境に対する責任を負う必要があるという事なのだ。
絶滅危機種を保護するための「ワシントン条約」、化学物質に関する取り扱いを規定した「ロッテルダム条約」など地球環境を保護するための世界的な取り決めは数多いが、今回私は「京都議定書」に焦点をあてたいと思う。「地球温暖化」を防止する為の国際的取り決めである「京都議定書」は、1997年12月に京都で開催された国連機構変動枠組み条約第3回締約国会議(COP 3)で採択された。1997年当時には、京都で世界的会議が開かれるということで連日マスメディアにとりあげられていた為、「京都議定書」という名前を知っている人は多いだろう。だが、「京都議定書」のもつ意義や成立背景を理解している人...