ベトナム戦争とその戦後
このレポートはベトナム戦争とそれによる影響について概要を説明し、ベトナムの経済復興とその課題や解決策について論じたものである。
1960年代初頭から1975年4月30日までの間、北と南に分かれてベトナムの地で繰り広げられた武力抗争であり、アメリカ、ソ連、中国との政治戦略色合いを帯びた戦争であった。そして、北を支援したのがソ連、中国などの社会主義国であり南を支援したのがアメリカであった。 そもそもアメリカのベトナムに対する介入はアメリカのヘゲモニーのもとに統一された資本主義経済を構築するために不可欠と思われた日本の経済再建を、日本に東南アジアという市場を与えることによって達成しようとしたアメリカが、この構想を台無しにしかねない脅威を除去しようとした狙いや、アメリカ経済を活 性化させるために軍産複合体を基盤にして経済的に潤おうとした考えなどアメリカにとどまらず各国には戦争という枠組みを超えた様々なもくろみがあった。 ケネディ、ジョンソン、ニクソンとアメリカにとっては3代の大統領が関与し1,500億ドルの巨費と多いときには年間54...