―核使用に影響を与える要因
このような核を否定する風潮は、50年にわたって培ってきたものである。しかし、この風潮は変化する可能性があるため、この伝統を保護し賛同国を増やしていくことは、核拡散防止条約を広めていくことと同様に重要である。
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核兵器が初めに使用されそうになった状況は、朝鮮戦争において釜山が陥落の危機にあったときである。しかしながら、イギリスの首相アトリーによる説得や仁川上陸作戦の成功によって、核を使用することはなかった。しかしながら、私たちは核には軍事利用の可能性があるということを考えてはいけないのである。
中国軍が介入した際にも、核不使用へとアメリカは動き、板門店での停戦条約下において未だに使用していない。しかしながら、核の脅威がこの停戦条約に影響を与えたのかどうかは明らかではない。
■アイゼンハワー政権下における核への態度―軍事効果としての核兵器―
バンディの著書によると、1953年のダレス国務長官やアメリカ国家安全保障会議、アイゼンハワー大統領は、核の使用が制限されていることを感じるとともに核を他の兵器と区別することは過ちだと考えていた。
―金門島...