近代主義の果たした役割と、その限界について
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近代化の開始は14世紀から16世紀にかけてのルネッサンスと宗教改革、15世紀の「地理上の発見」に求められている。そして17世紀から18世紀にかけての市民革命へと近代社会が本格化し、18世紀イギリスの産業革命から19世紀のヨーロッパ大陸へと波及していく。
近代以前は、王族や貴族といった封建特権を持つ人々が支配層を占めていた階層社会で、経済的には、そうした階層社会を維持するために、王が身分に応じて富を再配分するというシステムであった。それに対して、近代社会は、はじめて政治的に、市民の人間としての自由を確保しようとした社会である。また経済的には、家柄とか身分を無視して公正なルールに従って競争を行い、その結果として富を配分する、というシステムを作り出した。近代以前の不平等の最大の原因は封建特権だったので、このシステムは人間の不平等をなくすための決定的なプランだと考えられた。
近代主義の果たした役割と、その限界について
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近代化の開始は14世紀から16世紀にかけてのルネッサンスと宗教改革、15世紀の「地理上の発見」に求められている。そして17世紀から18世紀にかけての市民革命へと近代社会が本格化し、18世紀イギリスの産業革命から19世紀のヨーロッパ大陸へと波及していく。
近代以前は、王族や貴族といった封建特権を持つ人々が支配層を占めていた階層社会で、経済的には、そうした階層社会を維持するために、王が身分に応じて富を再配分するというシステムであった。それに対して、近代社会は、はじめて政治的に、市民の人間としての自由を確保しようとした社会である。また経済的には、家柄とか身分を無視して公正なルールに従って競争を行い、その結果として富を配分する、というシステムを作り出した。近代以前の不平等の最大の原因は封建特権だったので、このシステムは人間の不平等をなくすための決定的なプランだと考えられた。
また、近代は「科学の時代」である。この時代には、科学が目覚しく発達し、機械化・工業化・医学の進歩など生活が一気に豊かになった。そのまま科学的態度に基づいた合理主義を押し...