<概要>
世の中は、メディアを通しては語りきれないほどの矛盾を抱え、限りなく混沌とし、真実はとらえどころがないほど複雑である。「メディアはウソをつく」とひと言で片付けるのはたやすいが、メディア社会に生きる私たちは、メディアがもたらす利点と限界を冷静に把握し、世の中にはメディアが伝える以外のことや、異なる見方が存在することを理解し、社会に多様な世界観が反映されるよう、メディアと主体的に関わっていく責任が私たちにはある。
1) メディア・リテラシーとは何か。
2) 「現実」が変えられてしまう現実。
3) なぜ「現実」は変わるのか
4) メディア・リテラシーは必要か
<概要>
世の中は、メディアを通しては語りきれないほどの矛盾を抱え、限りなく混沌とし、真実はとらえどころがないほど複雑である。「メディアはウソをつく」とひと言で片付けるのはたやすいが、メディア社会に生きる私たちは、メディアがもたらす利点と限界を冷静に把握し、世の中にはメディアが伝える以外のことや、異なる見方が存在することを理解し、社会に多様な世界観が反映されるよう、メディアと主体的に関わっていく責任が私たちにはある。
メディア・リテラシーは、メディアが送り出す情報の仕組みや影響を理解し、私たちとメディアのよりよい関係を築きあげる上できわめて重要な考え方である。
1)メディア・リテラシーとは何か
メディア・リテラシーとは、一言で言えば、メディアが形作る「現実」を批判的(クリティカル)に読み取るとともに、メディアを使って表現していく能力のことである。最近では、コンピュータを使いこなす意味での「コンピュータ・リテラシー」や「情報...