我々は、日常の生活を自身の労働や努力等によって成り立たせている。しかしながら、怪我や病気等により自身や家族の収入が減少する若しくは完全に失う等何らかの原因によって自分たちだけの力では家族の生活が成り立たなくなる恐れがある。生活保護制度は、日本国憲法第25条の理念に基づき、そんな生活に困窮する全ての国民に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的とした制度である。
この生活保護制度は、直接的には生活困窮者に対して設けられている制度であるが、国民全体の福祉の向上の立場からも大きな意味を持っているため、絶対に守るべき要件等を幾つかの原...