成や賞罰法を中心に述べよ。」
⇒イギリスの名誉革命に理論的基礎を与えたとされるジョン・ロック(1632~1704年)は、人間は自然状態においてすでに自由・平等であるという考えを持ち、さらに人間は生まれながらに刻み付けられた概念や原理などはないという「タブラ・サラ説(精神白紙説)」と説いた。これは子どもは成長する過程で教育によって経験の中から様々な概念を獲得するようになるという、いわば経験主義的な考え方である。
さらにロックは、子どもの教育は感覚的訓練から始めなければならないと主張した。感覚を通じて様々な対象への概念が生まれ知識が得られる。それはたとえば色や形や臭いといった感覚であるが、
それらの感覚によって子どもの真っ白な心に知識や概念が入っていくのである。そして、それらの知識や概念は記憶され、1つ1つの名前を教わっていく。このような過程を1つ1つの知識や概念が心の中に植えつけられる。しかし誤った概念を植えつけてしまうと、一生誤った複合概念を持ち続けてしまう危険性があるので、正しい概念を持てるように教育することが重要である。
ロックの教育方法は一般的に紳士教育と呼ばれていた。紳士...