巨大化した人間と動作 –映画「大日本人」考察-
序論
本レポートでは、映画「大日本人」(2007年 松本人志監督)に着想を得て、人体(主人公:大)が巨大化した際に必要とするSF的エネルギーの考察と、巨大化した仮定下での人間の動作(主にランニング)を考察する。
1.設定データ
身長・104メートル、体重・1万2340トン
走るピッチは2秒に3歩、着地の衝撃は125万ジュール(TNT火薬三キロ相当)
巨大化に必要な電力は100キロワット(4秒間で)
元に戻るまでに消費する熱量は3億6万ジュール(72~96時間で消費)
1-1大日本人の身体測定 について
映画「大日本人」では、主人公の大佐藤大の公式の身長・体重は公表されていない。
映画の公式パンフレットに、主人公が都庁前で敵(匂ウノ獣)と戦っているシーンが存在する。都庁のデータをもとに推測する事した。
パンフレットに定規をあてて計測すると、都庁は約7cm、大日本人は約3cmであった。 都庁第一本庁舎は高さ243.4mである。これを元に算出した大日本人の身長は、104.3mとなった。 便宜上104mとする。
1-2大日本人の体重測定 について
演者である松本人志は身長172.6cm体重56kgである。
このサイズから身長1.73mから104mは60.1倍。つまり体重は60.1の3乗倍である。 56kg×60.1の3乗で約1万2156t。
ウルトラマンの身長40m、体重3万5千t。ゴジラの身長50m、体重2万tに比べるとえらく軽い印象があるがそれでも十分に重い。
上記より、大日本人は身長約104m。体重約1万2156tにて論考を進める。
2.巨大化した人間の動作
この巨大な大日本人が活動することによって、周囲にどれだけの影響が出るのか、いかに考察する。
2-1.巨大化そのものについて
映画では、巨大化方法は特別な施設で高圧電流を浴びることによって巨大化をする。メカニズムとしては、恐らく電力を浴びることにより急速な細胞分裂を起こしていると考えられる。そして、そのような特殊な体質であるのだろう。
物体は姿を変えたとしても、質量保存の法則により質量は変わらない。
電気を浴びて巨大化した場合、細胞分裂は始まってもそれを継続させるためのエネルギーをどこからか供給しなければならない。
その供給源はおそらく電力である。高圧電流により、細胞分裂のきっかけとエネルギー源とを兼ねていると推測できる。
大佐藤は電流を浴びるとさすがに絶叫を上げる。約4秒間上げた後に巨大化が始まる。恐らく、必要エネルギーが溜まったら巨大化が始まるのであろう。
2-2.巨大化に費やすエネルギー
続いて、その巨大化に必要なエネルギーについて考察を進める。
体重を1キロ落とすには、7000カロリー消費しなければならないという。逆に言えば、1キロ増やすには7000カロリー必要と言う事である。
56キロから1万2156tになる為に必要なカロリーは85,091,608キロカロリーである。これを電力に換算すると100,004ワット。一秒当たり25,001ワットとなる。
日本の一日の発電量は1800億ワットであるから、一秒当たり2,083,333ワットとなるから、大日本人の巨大化の為には日本全国の発電量の1.2%が使用されるのである。4秒間とは言え、大変な負荷である。
映画では電流を流すとき、施設は火花を散らしていたが、それだけのエネルギーが流れているのなら、表現としては妥当であるといえるだろう。
2-3.巨大化時のスピード
また
巨大化した人間と動作 –映画「大日本人」考察-
序論
本レポートでは、映画「大日本人」(2007年 松本人志監督)に着想を得て、人体(主人公:大)が巨大化した際に必要とするSF的エネルギーの考察と、巨大化した仮定下での人間の動作(主にランニング)を考察する。
1.設定データ
身長・104メートル、体重・1万2340トン
走るピッチは2秒に3歩、着地の衝撃は125万ジュール(TNT火薬三キロ相当)
巨大化に必要な電力は100キロワット(4秒間で)
元に戻るまでに消費する熱量は3億6万ジュール(72~96時間で消費)
1-1大日本人の身体測定 について
映画「大日本人」では、主人公の大佐藤大の公式の身長・体重は公表されていない。
映画の公式パンフレットに、主人公が都庁前で敵(匂ウノ獣)と戦っているシーンが存在する。都庁のデータをもとに推測する事した。
パンフレットに定規をあてて計測すると、都庁は約7cm、大日本人は約3cmであった。 都庁第一本庁舎は高さ243.4mである。これを元に算出した大日本人の身長は、104.3mとなった。 便宜上104mとする。
1-2大日本人の体重測定 につ...