肝グリコーゲンの定量

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    資料紹介

    【目的】
    マウス肝のグリコーゲン貯蔵量を測定すること。48時間絶食により貯蔵量はどのように変化するかを測定する。
    【方法・結果】
     対照マウスと絶食マウスそれぞれの肝臓TCA破砕液1mlを計り取ったマイクロチューブを、小型遠心機で5分間遠心した。
     すると、沈殿物と上澄み液に分離した。沈殿物は、絶食マウスよりも対照マウスの方が多かった。
    遠心後、上澄み液をマイクロピペットで別の目盛り付きマイクロチューブに移し、マイクロチューブの目盛りから液量を読み、記録した。
    対照マウスの液量は610µl、絶食マウスは690µlであった。
    グリコーゲンのエタノール沈殿法による精製
    (c) 抽出した上澄み液から300µlを新しいチューブに取り、600µlのエタノールを添加した。ボルテックスミキサーで混合した後、5分間氷上に置き、白濁したら、小型遠心機で5分間遠心した。
    エタノールを加えたところ、対照マウスの方は白濁し、絶食マウスの方は変化がなかった。その後氷上に置くと対象マウスの方は白濁と上澄み液とに分かれた。そして遠心分離したところ、対照マウスの方は白い沈殿物と上澄み液とに分かれた。絶食マウスの方は細かな沈殿物ができていた。
    (d) グリコーゲンの沈殿を吸い上げないように注意深く上澄み液をマイクロピペットで除き、廃液に入れた。
    (e) このグリコーゲン沈殿に水500µlを加えてボルテックスミキサーで完全に溶解させた。またこれをグリコーゲン原液とした。
    グリコーゲンの加水分解
    (f) グリコーゲン原液をマイクロピペットで100µlを取り、ねじ付きチューブに移した。これに4N硫酸を100µl添加し、よく混合した。
    (g) ネジ栓をしてヒートブロック中で40分間加熱した。この際、始めの1分間はチューブの栓を緩めておき、残存するエタノールを除いた後、完全に閉めて加熱した。
    (h) 加水分解をした後、pH指示薬フェノールフタレイン10µlを加えた。
    (i) マイクロピペットを用いて1N水酸化ナトリウム溶液を390µl加え、その後0.1N水酸化ナトリウム溶液を少しずつ加え、中和させた。
    (j) 水で1mlまで希釈し、よく混和した。
    遊離グルコースのグルコースオキシダーゼによる定量
    (k) 96穴マイクロプレートに下記の割合で検液と標準グルコース溶液(0.2mg/ml)の希釈液を作った。
                            原液量(µl)  水(µl)
    1 ブランク  0 50 2 グルコース標準液 10 40 3 〃 20 30 4 〃 30 20 5 〃 40 10 6 〃 50 0 7 通常飼育マウスグリコーゲン加水分解溶液 10 40 8 〃 20 30 9 〃 30 20 10 〃 40 10 11 〃 50 0 12 絶食マウスグリコーゲン加水分解溶液 30 20 13 〃 35 15 14 〃 40 10 15 〃 45 5 16 〃 50 0
    調整したグルコース溶液の濃度の検定
    (l) 20mMと0.5%グルコース水溶液について、それぞれの20倍希釈液を作った。
    17 20mMグルコース溶液の20倍希釈液 10 40 18 〃 20 30 19 0.5%グルコース溶液の20倍希釈液 10 40 20 〃 20 30
    酵素反応液をそれぞれに150µlずつ入れ、室温15分間反応させた。
    マイクロプレート比色計で490nmでの吸光度を測定した。
    ①0.2420 ⑰1.9252 ⑱2.0432 ⑲1.9382 ⑳2.1581 ②0.3791 ③0.65

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    【目的】
    マウス肝のグリコーゲン貯蔵量を測定すること。48時間絶食により貯蔵量はどのように変化するかを測定する。
    【方法・結果】
     対照マウスと絶食マウスそれぞれの肝臓TCA破砕液1mlを計り取ったマイクロチューブを、小型遠心機で5分間遠心した。
     すると、沈殿物と上澄み液に分離した。沈殿物は、絶食マウスよりも対照マウスの方が多かった。
    遠心後、上澄み液をマイクロピペットで別の目盛り付きマイクロチューブに移し、マイクロチューブの目盛りから液量を読み、記録した。
    対照マウスの液量は610µl、絶食マウスは690µlであった。
    グリコーゲンのエタノール沈殿法による精製
    (c) 抽出した上澄み液から300µlを新しいチューブに取り、600µlのエタノールを添加した。ボルテックスミキサーで混合した後、5分間氷上に置き、白濁したら、小型遠心機で5分間遠心した。
    エタノールを加えたところ、対照マウスの方は白濁し、絶食マウスの方は変化がなかった。その後氷上に置くと対象マウスの方は白濁と上澄み液とに分かれた。そして遠心分離したところ、対照マウスの方は白い沈殿物と上澄み液とに分かれた。絶食マウスの方は細...

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