ドイツと日本における社会福祉問題

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    ドイツと日本における社会福祉問題
    提供機関 : 麗澤大学
    提供機関 URL : http://www.fl.reitaku-u.ac.jp/~yokuno/Semi/yamauchi.html
    来世紀には、高齢化しつつある社会である高齢化社会から、さらに高齢化が進行して高齢人口の比率が約14%以上の高い水準に達し、それが持続する社会である高齢社会へと進展する。
     その来世紀のピーク時の高齢化率は、4人に1人のレベルから3人に1人と発表された。その結果、寝たきりや痴呆の発現率が高まり、保健、福祉二一ズが一層増大する可能性が大きい。
     このような高齢化の主な要因として、出生率の低下や、平均寿命の伸びである。特に出生率はドイツが、先進国のなかでも1.30ときわめて低く、日本でも1.43と低い。
     これは、子供を育てにくい環境になったためや、女性の高学歴化による社会進出の増加、夫婦のみの生活を楽しみたい夫婦が増加したことや、教育費や養育費が非常に高いためである。
     こういった少子化対策は、国民も含めた積極的な幅広い協力、総合的な息の長い対策が不可欠である。例えば、住宅、託児施設等の整備、教育費の公的扶助などの充実が実現され、子供を産み育てやすい環境が整えぱ、ドイツや日本でも出生率が上昇する可能性は十分あるだろう。
     高度な少子高齢社会を迎えるにあたって厳しい改革を求められるのが、社会福祉問題で、年金、医療、介護といった社会保障制度の発展と、それに伴う国民の負担をいかに調節するか今から真剣に取り組まなけれぱならないと思う。
     例えぱ、将来ドイツでも日本でも老人医療費の激増に伴い増える国民医療費間題の解決や、将来ドイツでも日本でもますます重くなる現役世代の国民年金負担問題の解決が急がれる。
     
    その他にも、寝かせきり老人を減らすことや痴呆性老人のためのリハビリ施設を増やすことや、一人暮らし老人の多様な生活上の問題の解決やホームヘルプサービスにおける虐待などの被害間題の解決、高額な有料老人ホームの費用を入所希望者すべてが入ることができる程度の値段にすること、施設ケアにおけるブライバシー侵害・生活の画一化間題の解決、道路・交通機関・公共的建築物等における環境・設備問題の解決などが、求められている。
     また、高齢者に対する対応と共に将釆の高齢社会の支え手としての児童、青少年に対する対応も、教育、雇用等の面で重要な課題となる。
     こうした様々な間題を、ひとつひとつ着実に解決していくことによって、理想的な福祉社会すなわち、国民ひとりひとりの精神的にも経済的にもある程度ゆとりある生活の実現にたどりつくと思うし、ドイツも日本も21世紀の高齢社会を乗り切るのには、そうしなけれぱならないと思う。また、福祉社会においては、特に経済的な豊かさより、心の豊かさにより重きを置いて、そしてひとりひとりが安心して暮らせるようになるといいと思う。
    情報提供先 -> http://www.fl.reitaku-u.ac.jp/~yokuno/Semi/yamauchi.html

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