ホスピスケアは余命が限られた不治の患者が身体的・心理的・社会的・霊的苦痛から解放され、残された日々を人間としての尊厳を保ちながら、心身ともに安楽に過ごすことができるようにするためのケアである。それは、いかなる場所においても統一した理念のもとに、継続した形で実施されることが望ましい。 ホスピスケアはソンダースが施設ホスピスを創り、在宅ホスピス、緩和ケア病棟などのかたちへと発展していった。
1985年、NHOは次のような基準を作成した。①患者と家族をひとつの単位とみなしたケア。②学際的なチームがケアするものとして、立場が異なる専門家がチームを組んで患者と家族のケアを行う。③ケアチームの積極的な...