小説ノート1

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    宵山万華鏡 2010年3月5日 森見登美彦 「恨みはないのです。騙す必要もないんだ」
    「ただの乙川さんの気まぐれです。だから意味はない。意味のないところに意義がある。意味がない以上、何をやってもいい。費用はすべて乙川さんが出す。相手は初祇園祭で、しかも人の好い馬鹿だそうです。楽しいね」
    ヘヴン 2010年3月1日 川上未映子 この安心は、わたしにとってうれしいことなの。でも、そのふだん感じてる不安もこの安心も、やっぱり自然なことなんかじゃなくて、どっちもとくべつなことなんだって思いたいんだと思うの、たぶん。・・・・・・だって安心できる時間なんてほんの少しだし、それに人生のほとんどが不安でできてるからってそれがわたしのふつうってことにはしたくないじゃない。だから不安でもない、安心でもない、そのどっちでもない部分がわたしにはちゃんとあって、そこがわたしの標準だってことにしたいだけなのかも
    わたしたちがこのままさ、誰になにをされても誰になにも言わないで、このままずっと話さないで生きていくことができたら、いつかは、ほんとうの物に、なれますかね
    ・・問題は・・物は物でも、たとえば、壁にかかってる...

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