ウィキペディアが抱える現代的な問題について、いくつかの著書及びWebサイトを参考に考察した。分量が比較的に多く、多くの引用を付しているのでレポートなどで参考にしてもらえると良い。
―ウィキペディアの抱える問題―
1章:はじめに-レポート作成の背景、目的-
これまで「ウィキペディア」について、これほど文献や資料を漁って調べたことは無かった。もちろん、私自身はウィキペディアの存在を知っていた。普段の何気ない事柄についての情報はgoogleやyahooの検索エンジンに入力すれば直ぐに「-wikipedia」として検出されるため、インターネットを利用する中で気づかぬ間に知っていたと表現するのが正しい表現であろう。とにかく、ウィキペディアはそれ程までに身近なツールである。
更に、比較的に便利であることがウィキペディアのひとつの強みである。例えば、過去のある事件や芸能人、映画俳優についての詳細を手短に調べる際や、辞書にも事典にも載っていないような極めて特殊な情報について調べる際にも、ウィキペディアは私の需要を満たしてくれる良いツールである。このように、身近で、便利な情報集積サイトというのが一般的な認識ではないだろうか。従って、ウィキペディアを事典という認識で私は利用したことが無かった。従来の事典というと、私の中で、それは専門的な事項について、またはある程度一般的で普遍的...