「命の尊さ」
人間だけでなく、生あるもの全てにとって「死」は必然である。むしろ1日1日生き続けていることのほうが偶然であると言っても不思議ではない。しかし、人はなぜ必然であるはずの他人の死を悲しみ、自らの死におびえるのか。その一方で、とても簡単に多数の他人の命を奪ったり、自ら命を絶ったりする人もいる。そのような「命」に対しての重みの違いや、命の尊さについて考えていきたい。・・・・
「命の尊さ」
人間だけでなく、生あるもの全てにとって「死」は必然である。むしろ1日1日生き続けていることのほうが偶然であると言っても不思議ではない。しかし、人はなぜ必然であるはずの他人の死を悲しみ、自らの死におびえるのか。その一方で、とても簡単に多数の他人の命を奪ったり、自ら命を絶ったりする人もいる。そのような「命」に対しての重みの違いや、命の尊さについて考えていきたい。
「命は大切に」とか「命の尊さを考えよう」などと人はよく言う。しかし、今日の世の中では、毎日のように殺人や通り魔などの凶悪犯罪のニュースであふれている。命の尊さを考える上で、命は誰のものであるのかということは第一に考えなければならない重要な課題であると思う。たとえば、自分の家族や友人などの身近な親しい誰かが死んだとき、人はもちろん悲しむだろう。つまり、命はその持ち主だけのものではなく、両親や家族にとっても大切なかけがえのないものであるということである。個人的に命とは、現在、過去、未来をつなぐ存在であり、またそれらがあってこそ存在しえるものであると思う。また、その命にかかわる全てのものがあってこその命である。人が死ん...