今日の社会福祉制度は、社会福祉法によって形成された実施体制が継承されており、「措置制度」を中心として運営されてきた。
しかし、高齢者福祉や児童保育といった福祉ニーズが国民に拡がるにつれて、社会福祉をより普遍的な制度に発展させることが、福祉サービス利用に際して、利用者本位で利用できることが求められることになった。
従来の行政機関が行政処分を行うという措置制度は行政が主体であり、利用者の権利が必ずしも明確ではなかったのである。
また制度が法律や措置機関の守備範囲にとらわれていた援助になっていたため、福祉サービスが地域での生活を総合的・一体的に支えるものになかったのである。
そこで2000...