病院実習で受け持つことの多い疾患の一つ、「変形性股関節症」をまとめた資料です。
1.概要
2.原因
3.症状
4.二次性変形股関節症の進展
5.変形股関節症の検査
6.股関節機能の評価
7. 変形性股関節症の治療
(1)変形性股関節症の保存的療法
(2)変形性股関節症の手術療法
8.人工関節、人工関節置換術について
9.人工股関節置換術
(1)人工股関節置換術の種類
(2)人工股関節置換術の利点
(3)人工股関節置換術におけるリスク
(4)人工股関節置換術を受ける前の注意点
(5) 人工股関節置換術のながれ
(6)人工股関節置換術後の看護
変形性股関節症
1.概要
変形性股関節症は、中年から老年にかけて起こり、関節軟骨の変性と関節周囲の骨・軟骨の増殖性変化を伴うものである。股関節はボール型をした大腿骨頭とソケット状の骨盤(寛骨臼)からなり、関節面は軟骨に覆われている。しかし、軟骨がさまざまな原因のために傷つき、軟骨が摩耗すると、軟骨の下にある骨自体が変化して、骨頭の形や寛骨臼の形が少しずつ変わっていく。その結果、歩行障害、疼痛を生じる疾患である。
※骨の増殖性変化:関節軟骨がすり減ると、からだは体重を受ける面積を広くしようとし、骨の端に骨棘という出っ張りを形
成される。この骨棘の形成を増殖性変化という。
2.原因
日本においてはほとんどが二次性のものである。先天性股関節脱臼、臼蓋形成不全にもとづくものが80%以上
を占める。また、圧倒的に女性患者が多い。
一次性変形股関節症 力学的負荷や加齢現象 二次性変形股関節症 何らかの疾患に起因するもの
■原因疾患
臼蓋形成不全症(寛骨臼の被覆が少ない)、先天性股関節脱臼、化膿性股関節炎、
ペルテス病、大腿骨頭すべり症、外傷性の股関節脱臼など
3.症状
股関節痛 ...