93回問132
心不全治療薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
リシノプリルは、心不全状態におけるレニン-アンギオテンシン系の亢進を抑制する。
フロセミドは、循環血流量を減少させ、心不全状態における前負荷の増大を軽減する。
ジギトキシンは、心筋収縮力を増大させ、心拍数を減少させる。
ピモベンダンは、収縮タンパク質のCa2+感受性を低下させ、心筋酸素消費量を減少させる。
カルベジロールは、アドレナリンβ受容体を刺激し、心不全患者の予後を改善する。
1(a,b,c) 2(a,b,e) 3(a,c,d)
4(b,d,e) 5(c,d,e)
解答 1
○ リシノプリルは、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬であり、心不全状態におけるレニン-アンギオテンシン系の亢進を抑制し、血圧を低下させ心負荷を軽減させることで、リモデリング作用を抑制する。
○ ループ利尿薬であるフロセミドは、非常に強力な利尿薬であり、循環血流量を減少させ、心不全状態における前負荷の増大を軽減する。
○ ジギトキシンは、強心配糖体であり、Na+、K+‐ATPaseを阻害することで心筋収縮力を増大させ、心拍数を減少させる。
× ピモベンダンは、収縮タンパク質のCa2+感受性を増強させ、心筋収縮力を増強させる。
× カルベジロールは、アドレナリンα・β受容体を遮断し、心不全患者の予後を改善する。