93回薬剤師国家試験問232

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    93回問232
    診断用医薬品に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
    ヘリコバクター・ピロリの感染診断では、尿素(14C)製剤を経口投与して、服用前後の呼気中14CO2/12CO2比の変化量を算出し判定する。
    胃の透視・撮影の造影補助剤である炭酸水素ナトリウム・酒石酸の発泡性製剤は、消化管穿孔の疑いのある患者の診断に用いられる。
    非イオン性のガドリニウム系造影剤は、磁気共鳴コンピュータ断層撮影における脳・脊髄造影に用いられる。
    血中薬物濃度モニタリング(TDM)対象薬物の血中濃度測定に使用する蛍光偏光免疫測定法の試薬キットは、体外診断用医薬品である。
    コリンエステラーゼ阻害作用の持続が短いエドロホニウム塩化物は、重症筋無力症の診断に用いられる。
      1(a,b,c) 2(a,b,e) 3(a,c,d)
      4(b,d,e) 5(c,d,e)
    解答 5
    × ヘリコバクター・ピロリの感染診断では、尿素(13C)製剤を経口投与して、服用前後の呼気中13CO2/12CO2比の変化量を算出し判定する。  なお、ヘリコバクター・ピロリは高いウレアーゼ活性を有し、尿素(13C)はアンモニアと13CO2に分解されるため、呼気中に13CO2が検出されれば、ヘリコバクター・ピロリ感染と診断できる。
    × 炭酸水素ナトリウム・酒石酸の発砲性製剤の投与により、消化管が膨らみ、穿孔部位を伸展させ腹痛等の症状を悪化させるおそれがあるため、消化管穿孔またはその疑いのある患者への投与は禁忌である。
    ○ 
    ○ 
    ○ エドロホニウム塩化物は、合成コリンエステラーゼ阻害薬であり、運動神経伝達物質であるアセチルコリンの分解を抑制し、神経筋接合部における興奮伝達を亢進する。  エドロホニウム塩化物のコリンエステラーゼ阻害作用により、重症筋無力症の症状を改善するが、作用時間が短く、治療効果は期待できない。しかし、一過性に症状の改善が認められるため、これを基準として重症筋無力症の診断に利用できる。

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