国語科教育法レポート S0616

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    「やまなし」の教材研究を行うとともに、事例(p.142-170)の児童の発言を考察しなさい。
    第一節 教材について
     この単元は、宮沢賢治の童話としても完成度の高い、芸術的作品を読み、その表現を味わい、イメージを豊かに広げ、作品の世界に浸ることを意図していると考える。
     また、主題について考えるという物語の読みの基本的技能・能力のいっそうの成長を期そうとするものである。作品は、作者の独創的な表現、比喩表現などが駆使された象徴的、幻想的な作品で、深い思想性を持っている。6年生の児童にとってはそれらを容易に読みこなせるとは言い難いが、作品の持つ柔軟な発想や豊かな想像力を誘う表現が児童達の読みの意欲をかき立てる、魅力を持った作品となっている。また、二枚の幻灯に映し出されたこの作品の世界は、徹底した対比構造によって構成されているので、何と何とを対比させるか、対比させることによってどんなことが分かってくるかなどを考えさせる学習が可能である。
     また、この作品は「生」と「死」が繰り返させる生物界の有り様を、実に明確に表現した作品ともいえる。魚の「死」は、カワセミという別の個体の命の源となり、カバの...

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