※課題1 イギリスとアメリカと教育の違いについて述べなさい。
ます最初にここでは、イギリスの教育改革を取り上げて見ていきたい。1976年、労働党党首キャラハンがイギリスの学校教育の効率性とアカウンタビリティに疑問を投げかけたことによって教育改革への動きがはじまる。当時、イギリス公立中学のほとんどはコンプリヘンシブスクール化されていたが、そこでの教育および教育効率は劣悪なものではないかという批判が起きていた。その批判の多くは、「児童中心」にもとづいて創造性や自由な精神の育成を強調するあまりに、伝統的な「科目中心」「教師中心」の教育を排除して学力の低下を招いてしまったのではないか、という主張であった。
そうしたことを受けて、やがて1988年には教育法が改正される。この法律において特に需要となったのは、①ナショナルカリキュラムの創設とそれをモニターするナショナルアセスメントの規定、②自律的学校経営、③公立学校の政府補助金学校(GMスクールへの移行)、④学区制の廃止と学校選択の自由、などであった。
まず、ナショナルカリキュラム・ナショナルアセスメントについてだが、それ以前において、イギリスのう...