※課題2 ニュージーランドの牧畜業の特色を羊と牛を中心に述べ、貿易におけるその意義を説明しなさい。
まず、ニュージーランドは山がちな国であるが、国土の半分は牧羊地であり、大規模な牧畜国である。農業従事者は人口の約5パーセント、GDPにしめる農産品の割合も15パーセントにすぎないが、輸出関連の統計に目をうつしてみると、総輸出額の実に70パーセントを農産物輸出額が占めていることがわかり、ニュージーランド経済における農業の重要性が確認できる。さらに、生産額でみると、そのうち約7割が羊毛、羊肉、牛肉、乳製品によるものであり、ニュージーランド農業の特徴の筆頭となっているのが牧畜業の充実であることには疑いの余地がない。実際、ニュージーランドにおける羊、豚、牛などの家畜の頭数は人口一人当たりでは22頭で、オーストラリアの16頭、アルゼンチンの5頭、デンマーク、ブラジルの2頭、イギリス、アメリカ合衆国、ロシアの1頭をはるかにしのぐ。平均的羊牧場では、家族と数匹の犬により5~10ヘクタールに約5000頭が飼育されている。このように、ニュージーランドで牧畜業が特に発展しているのは、気候条件にめぐまれて...