※課題1 万葉仮名について述べてください。
まずはじめに、万葉仮名とは漢字の表す意味とは関係なく、漢字の音や訓をかりて国語の音を表記するのに用いた漢字であると考えられる。万葉集の中でも多く用いられている例えば、万葉仮名で書かれたものとしては、簡単にふれると、大伴家持の歌に「都流藝多知 伊与餘刀具倍之 伊尓之敝由 佐夜氣久於比弖 伎尓之曾乃名曾」と示されている。歴史的な背景には、奈良時代の終わりごろ、字形を少し崩して、画数も少ない文字が多用されるようになった考えられる。平安時代には、すますその傾向が強まっていき、少しでも速くて、効率のよい文字が書けるようにと、字形を極端に簡略化したり、字画を省略したりするようになった。 そうして過程を得て「平仮名」と「片仮名」があみだされたと考える。日本語の音声的観点から言えば、字音によるものとして考えると、阿米(アメ・天)・久尓(クニ・国)・許己呂(ココロ・心)、訓によるものとして、名津蚊為(ナツカシ)・八間跡(ヤマト)・夏樫(ナツカシ)・牡鹿(シカ・助動詞)・喚雞(ツツ・助詞)などの類。なお、訓によるものには、十六(シシ、四四十六の意)・山上復有山...