特許権と著作権における権利保護範囲の認定方法について

閲覧数1,753
ダウンロード数10
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    特許権と著作権における権利保護範囲の認定方法について
    1侵害訴訟での特許権保護範囲認定方法
    特許権において、特許権者が独占的に実施できる特許発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められる(特許70条)。

    特許請求の範囲に記載された発明の構成要件のすべてを満たす実施行為を、正当な権原なく、第三者が行った場合、特許発明の侵害行為が成立することとなる。この「特許請求の範囲の記載」を文言どおり解釈すると、特許権の実質的保護が実現されないような場合も生ずる。このような場合には、特許請求の範囲の解釈方法として均等論の考え方により、例外的に侵害行為が成立することとなる。

    均等論とは、第三者が実施する発明が特許請求の範囲に記載されている特許発明の構成要件の一部を他の物に置き換えたものであるにもかかわらず、特許発明と作用効果を同じくしており、かつその置換が損害の時点で当業者にとって容易であるときには、第三者の実施する発明と特許発明は技術思想において同一性があるとして特許侵害を肯定するものである(大阪地判44.4.2判時677号25頁)。

    均等論は、わが国では、判例・学説ともにその採否...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。