本レポートは他と異なり、縦書き指定です。ご注意下さい。
テキスト履修の一助となれば幸いです。
2011年度対応。
『学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい。』
相談や指導といったことは、今までも学校現場においては生徒と教師の間で日常的に行われてきたものであった。しかし近年、社会が複雑になるにつれ、不登校・いじめ・非行といった生徒の問題行動は増加、深刻化している。またそれと並行して、生徒の問題行動の根源が多様化する中で、突然教師に暴力を振るう、いわゆる「キレる」子どもを代表とする、感情を上手くコントロールできない生徒や自分の気持ちを上手く表現できない生徒を理解しきれないと訴える教師も増加している。このような状況では、当然教師と問題行動を起こしている生徒との間に充分な信頼関係を構築することは困難であり、したがって、生徒の学びの場としての学校の役割が充分には機能しなくなっているのである。つまり、心に不安を抱えたままで、学校教育課程の枠にのることのできない生徒が増加しているのである。こうした生徒が円滑に教育の枠にのれるように、生徒の心を理解し、また心の成長を支援する専門的な関わりとして学校カウンセリングは今日求められているのである。
カウンセリングは大きく分けて、治療的カウン...