パイプの摩擦係数実験
<実験結果>
使用した円管のスケールおよびその円管を使用したときの水の温度や粘度、密度を以下の表1にまとめる。また、表2には細い管を、表3には太い管を使用した実験で得られたデータとそれらより導かれる摩擦係数やレイノルズ数についてを一緒にまとめた。
<結果の整理 および 考察>
次ページに表2、表3の摩擦係数 fとレイノルズ数 Reを両対数グラフにプロットし、これを図1とする。この図1にはプロットと同時に層流時の理論式であるf = 16/Reとブラシウスの式、カルマン-ニクラーゼ式、プロットの近似直線も載せる。
図1のグラフから、層流(Re≦2300)と乱流(4000≦Re)では明らかに異なるグラフを示すことがわかり、確かに層流の場合は理論式に近いグラフを描くことが見て取れる。また、グラフから遷移レイノルズ数はおよそ2.25×103であることがわかる。
また、近似直線からそれぞれの管での(3)式に対応するαとβの値は、細い管ではα=5.56、β=-0.875、太い管ではα=0.0304、β=-0.146である。
円管内を流れるとき、層流の速度分布は放物線を描く。この...