人類と環境の変遷と身近な環境問題
ヒトが地球上に誕生して約500万年、ヒトの技術が発展するにつれてヒトは自然と対立するようになった。その傾向は1万1500年前の北米大陸で特に顕著になり始めた。ヒトの狩猟技術が発達してその結果多くの大型獣が絶滅するという結果を招いてしまったのだ。ヒトが生きていくうえで殺生は致し方ないことであるが、絶滅を人類が行ってもよいという事実は無い。次第に文明が発達してくるとさらに環境破壊が進んでくる。その代表的な例がメソポタミア文明における灌漑農業による土壌への塩分堆積である。このことが原因で農業ができなくなり、文明が衰退したと考えられている。砂漠の土地に潅漑によって作物を育てることができるようになり、ヒトが自然に克ったとも考えられるが、最終的には塩害が発生して文明が衰退しているので5000年前のヒトの技術ではまだ自然には克てなかったのだと考えられる。しかし、このような経験こそが、現在の農業の基盤となっている事も忘れてはならない。
逆に同じ年代に自然と共存していた人類もいた。その人類とは意外にも日本に存在していた縄文人である。彼らは自然共存し、森林資源を中心に多...