具体的な作品を挙げながら文学の種類をジャンル別にまとめ、それぞれのジャンルの特徴について自分の考えを述べよ。
はじめに
本レポートでは、まず、テキストや参考文献で述べられている事を整理して文学の一般的なジャンル分けをする。そして、そのジャンル分けに基づいて、それぞれの特徴をまとめる。その後、文学ジャンルの中の“小説”に焦点を絞ってその特徴を筆者なりに考えることにする。
Ⅰ 文学ジャンル
歴史的に見ると、文学のジャンルは、語るのが誰であるかによって、作品を大まかに三種類に分類された。(一)語り手が一人で話す“詩・抒情詩”(二)語り手が自分自身の声で話すと同時に、登場人物にもそれぞれの声で話させる“叙事詩や物語”(三)登場人物がみな自分の声でしゃべる“劇”の三つである。
これらの区別をするもう一つの方法は、語り手と聴衆との関係に焦点を合わせることである。“叙事詩”には吟唱があり、詩人は聴衆と直接に向かいあう。“劇”では、作家は観客の前から姿を隠し、舞台上の登場人物が語る。一番複雑な抒情詩では詩人は歌う時には聞き手にいわば背を向けて、自分自身か、誰か他の人に、話しかけているふりをする。
これ...