「日本における生涯教育理念の政策化と、国及び地域における課題を自分の住む地域の実情を通して論述せよ。」
教育は時代・社会とともに変化し、現代は生涯教育・生涯学習という新しい教育の時代である。これまで日本では、明治時代から近代教育制度が導入され、以来産業と国家の発展により様々な教育体制をとってきた。戦後においては、それまでの極端な国家主義を排除し、民主主義、自由・平等の理念を確立するために、機会の均等化や人格の形成が尊重されてきた。
日本においては、1971年の社会教育審議会答申「急激な社会構造の変化に対処する社会教育制度のあり方について」、及び同年の中央教育審議会答申「今後における学校教育の総合的な拡充整備のための基本的施策について」において、学校教育並びに社会教育それぞれの基本的な考え方が報告された。そして、1981年の中央教育審議会答申「生涯教育について」の中で、教育制度全体がその上に打ち立てられるべき基本的な理念であるとして、初めて生涯教育という考え方が世に示された。
本格的に生涯学習の理念が導入されるようになったのは、1987年の臨時教育審議会最終答申「教育改革に関する第4次答...