教育相談では、受容的態度や共感的理解などのカウンセリングマインドが必要である。相手の感じていることにより近く感じるよう努力するというような、相手の立場などではなく、相手を理解することが重要なのである。
受容的態度とは、相手の示す考えや、感情に対して評価したり解釈したりしないことである。ここでいう評価とは、日常の中で「これはいい、それは悪い」といった判定のようなものである。相手を理解するためには、まず、この評価的な傾向を取り除き、共感的態度をとる必要がある。共感的態度とは、相手の中にこもっている感情的、情緒的な内容を性格にくみ取り、その人自身にとって、その感情や情緒はどのような意味をもつのか、自分の評価を交えずに、理解しようとする態度のことである。そして、知的内容ではなく、感情と情緒の面に目を向けると、評価的傾向より、相手を理解しようとする共感的態度にいざなってくれる。
また、カウンセラーが相談を傾聴する際には、相談者の当たり前を受容する事が大切である。今、目の前にいる悩み相談者が示している状態、問題や症状も含め、話し手が表現しているものを、徹底して肯定する事により、そこから何かが生...